価格破壊で話題を呼んだ日本の格安航空会社(LCC)が岐路を迎えている。ANAホールディングス(HD)と、マレーシアのLCC大手エアアジアが、不振が続く合弁事業の解消で合意した。ANAHDは、両社が共同出資するLCCエアアジア・ジャパンを完全子会社化する。破談に至ったのは、日本流ビジネスをめぐる対立の溝を埋められなかったからだ。
利用客の低迷
「安心して仕事してほしい」。一部報道で合弁解消が報じられた翌日の今月11日、社員の動揺を心配したANAHDの伊東信一郎社長は、成田空港内のエアアジア・ジャパン本社に駆けつけ、集まった社員に語りかけた。だが、多くの社員は冷静に受け止めており、むしろ合弁解消を歓迎しているかのようだった。
エアアジア・ジャパンは昨年8月に就航し、現在8路線を運航している。ANAHDが51%、エアアジアが49%を出資。社長はANAHD出身者が務め、事業運営はLCCのノウハウのあるエアアジアが主導してきた。