ただ、代替フロンも地球温暖化への影響が大きい。そこで、次世代の冷媒として、現在主流の代替フロン「R410A」に比べ、温暖化への影響が3分の1と小さく、高効率の新代替フロン「R32(HFC32)」が注目され始めた。
ダイキンが1年間に生産する全家庭用エアコンの冷媒をR32に置き換えた場合、約1万世帯の1年分の二酸化炭素(CO2)排出量を削減するのとほぼ同等の効果があると試算されている。
ところが、R32はやや燃えやすいという弱点があり、エアコンメーカーは、採用に及び腰だった。
地球温暖化を防ぐ
ダイキンは昨年秋、R32を採用した家庭用エアコンを世界に先駆けて発売した。R410Aと性質が似ているため、エアコンの大幅な設計変更は必要なかったが、やや燃えやすいという弱点を克服するため、これまでのデータをもとに最適な材料や部品を選定した。