住宅ローンの金利【拡大】
ドイツ証券の山田能伸シニアアナリストは「住宅ローンの信用リスクは本来低いが、金利競争による『価格破壊』で与信費用が将来膨らむ恐れがある」と話す。
08年のリーマン・ショックを招いた米国のサブプライムローン問題は、信用度の低い住宅購入者のローン貸し倒れが発端となった。「当時の米国と現在の日本の事情は大きく異なる」(証券アナリスト)のは言うまでもなく、国内の金融機関は住宅ローンのリスク管理の高度化に取り組んでいる。
ただ、住宅ローンの返済期間は20年、30年といった長期間に及ぶ。その間、金融市場が不安定になる事態が起きて金利上昇を招けば、住宅ローンの大部分を占める変動金利型の利用者の家計を直撃することになる。
銀行の貸出残高に占める住宅ローンの割合が4分の1以上という高水準になった今、長期にわたる融資のリスク管理手法の優劣が銀行経営を左右しかねない恐れも、これまで以上に大きくなっている。(塩原永久)