森下仁丹のシンボル「大礼服マーク」の前でビフィーナを手にする社員=大阪市中央区の森下仁丹本社【拡大】
【ビジネスのつぼ】
森下仁丹のサプリメント(栄養補助食品)「ビフィーナ」が発売開始から20年を迎えた。おなじみの口中清涼剤「仁丹」で培われた“包む”技術を応用した独自カプセルで、生きたビフィズス菌を腸に直接届ける。このコンセプトが評価されて女性の人気を集め、ロングセラーにつながった。機能を強化した新商品も投入。なお進化を続けている。
2重の皮膜でガード
ビフィズス菌は、体に良い有用菌の代表格、乳酸菌の一種。大腸菌などの有害菌の増殖を抑えるとともに、老廃物の排泄や免疫力の向上を促す働きがあるとされる。ただ、空気に触れると死滅しやすく、熱や酸に弱いという欠点がある。
「森下仁丹が持つ高度なカプセル技術なら、生きたビフィズス菌を運べるのではと考えました」
ヘルスケア事業本部サプリメント企画グループの梶田登グループリーダーは、ビフィーナ開発の当初をそう振り返る。