中部電力と東京電力は28日、東電の常陸那珂火力発電所(茨城県)に出力60万キロワット級の石炭火力発電設備1基を共同で建設すると発表した。両社は12月上旬に建設と電力供給を担う特定目的会社(SPC)を設立する。中部電はSPCから受け取る電気の一部を首都圏で販売することも検討する。
経営再建中の東電は、自前で発電所を建設する資金力がないため、今春に火力発電所建設の入札を実施。中部電は東電と組んで応札し、1キロワット時当たり9円53銭という入札上限価格をクリアし、落札した。
総投資額は非公表。資本金1億円の出資割合は中部電96.55%、東電3.45%。今年度中に環境影響評価に入り、2016年度に着工、20年度の稼働を目指す。
60万キロワットのうち38万キロワットは東電向け。中部電には16万キロワット、SPCには6万キロワットが供給される。
都内で会見した中部電の奥田久栄・事業戦略グループ長は、自社が受け取る16万キロワット分について、「(新電力への)卸売りや東京での小売り、中部管内への供給など選択肢があり、需給を見ながら判断する」と説明した。