東電は昨年4月に企業向けの電気料金を平均14.9%、同9月には家庭向け料金を8.46%値上げした。柏崎刈羽の全7基が稼働すれば、火力発電の燃料費が削減できるため、段階的に電気料金を引き下げ、10年後には最大1兆円規模の料金値下げを見込む。収益改善で格付けが高まれば、16年度には社債の公募も再開する方針だ。
一方、国は東電向けの金融支援枠を拡充する。国は現在、原賠機構を通じて東電株(簿価1兆円)を保有し、賠償資金なども5兆円を上限に無利子で融資している。今後、東電は除染費用2兆5000億円▽賠償費用5兆4000億円▽中間貯蔵施設費1兆1000億円-の計9兆円が必要になるため、無利子融資枠を9兆円に引き上げる。東電は毎年500億円を返済する計画だ。
政府は、東電の再建が軌道に乗った段階で原賠機構が保有する東電株を売却し、2兆円規模の株式売却益を除染費用に充てる。