トヨタが上海モーターショーで発表した次世代HV(飯田耕司撮影)【拡大】
海外でのハイブリッド車(HV)の普及に向け、トヨタ自動車とホンダが展開を加速している。大気汚染や渋滞への対応から先進国だけでなく新興国でも環境規制が厳格化される流れにあるため、燃費性能に優れたHVの商機が日本、北米以外にも広がると判断した。
特に、世界最大の自動車市場である中国は、自動車の普及が進む一方で大気汚染が深刻化しており、調達や生産の現地化に乗り出すことで価格を抑え、普及を促す考え。
「日本以外の地域ではまだHVはマイノリティー(少数派)だが、ポテンシャルはある」
ホンダの開発部門である本田技術研究所の板井義春主任研究員は19日、スポーツ用多目的車(SUV)タイプの新型HV発表会でこう強調した。
ホンダは、2016年に中国で低価格のHVを発売する予定で、同年までに現地生産を始める計画。車種は未定だが小型車「フィット」、小型SUV「ヴェゼル」が有力だ。