武田薬品の決断、大胆トップ人事 グローバルの壁、乗り越えられるか (2/4ページ)

2013.12.25 06:00

社長交代の理由について説明する武田薬品工業の長谷川閑史社長㊧と、後任のクリストフ・ウェバー氏(BenedicteMaindiauxbenedicte.提供)

社長交代の理由について説明する武田薬品工業の長谷川閑史社長㊧と、後任のクリストフ・ウェバー氏(BenedicteMaindiauxbenedicte.提供)【拡大】

 「グローバル経営」を標榜する武田は、他社に先駆けて積極的な海外展開を進めてきた。外国人従業員比率は7割、経営幹部会議のメンバー9人中5人が外国人で、取締役会での議論、文書はすべて英語になっている。

 それでも、武田は売上高ベースでは国内最大手だが世界ではトップテンにも入らない。本拠地であり世界でも市場規模2位の日本には、外資の参入が続く。海外での大型M&A(合併・買収)も進めたが、2011年に1兆円超の巨額買収をしたスイスのナイコメッドは欧州・南米を中心に約1万人の社員を抱える巨大組織で、日本人幹部ではうまく動かせなかった。現状では乗り越えがたいグローバル化の波が、決断を促したようだ。

 壁は「島国根性の企業文化」か?

 来年6月に社長に就任するウェバー氏は薬学の博士号を持ち、GSKでアジア太平洋の上級副社長を務めた後、ベルギーにあるGSKワクチン社の社長に就任。武田がヘッドハンティングしたのは、攻略を意識する新興国での実務経験が買われたとみられる。

「“島国根性”の企業文化が、会社を変えようとする外国人にとって大きな障害になる」

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