ある商社の幹部は今春、中国の食肉加工企業にデンマークの養豚農家を仲介した。「中国企業に日本向けの供給元を奪われかねない」と不安もよぎったが、「中国市場も同時に取り込まないと日本向けの供給すら危うくなる」のが現実だ。
とりわけ、勢いを増すのが牛肉だ。農畜産業振興機構によると12年の中国の冷凍牛肉の輸入量は前年の約3倍の6万525トン。今年1~10月期の輸入量は前年同期の7.3倍と過去最高を更新する勢いを見せる。「韓国レストランやハンバーガーチェーンの台頭で牛肉の消費が急増している」(農畜産業振興機構)
外交で冷え込む日中関係だが、中国の食生活の変化を踏まえた、日本企業の次の一手が求められる。(上原すみ子)