消費税8%、動き出した企業 需要創造、次の一手 (2/4ページ)

2014.1.3 10:23

昨年12月から登場したフォルクスの約900グラムのリブロースステーキ。来店客から好評という=東京・晴海(瀧誠四郎撮影)

昨年12月から登場したフォルクスの約900グラムのリブロースステーキ。来店客から好評という=東京・晴海(瀧誠四郎撮影)【拡大】

  • セブン&アイ・ホールディングスは高品質のプライベートブランドを強化している

 百貨店では引き続き、高額品の販売が堅調だ。日本百貨店協会によると、昨年11月の美術・宝飾・貴金属の売上高は、前年同月比21%増で推移する。

 三越伊勢丹HDでも、伊勢丹新宿本店の宝飾品や高級腕時計の売り上げが、ボーナス商戦の昨年12月時点で前年に比べて3割近い伸び。大西洋・三越伊勢丹HD社長は、「売れ筋価格帯がこれまでの少し上にある」と分析する。

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 ■「駆け込み」争奪戦

 4月から8%に引き上げられる消費税率は、個人消費の回復基調に水を差しかねない。

 野村証券の木下智夫チーフエコノミストは「増税で実質所得水準も下がり、個人消費は弱くなる。平成26年度の民間消費は前年度比3兆円程度の落ち込みが予想される」と指摘する。

 熱を帯びるのが、駆け込み需要の取り込みだ。

 「増税前に買うにはいつ購入すればいいのか」。都内の自動車販売店ではここ数カ月、こうした問い合わせが絶えない。軽自動車販売店では、「3月までにナンバーを登録すれば大丈夫ですが、人気車種は早めの予約をお願いします」「下取り価格をアップしますので、今決めましょうか」などと、積極的な販促が始まっている。

 三菱自動車は2月発売予定の軽自動車「eKスペース」を3月末までに注文すると5万2500円分の付属品を提供するなどの販促を実施する予定。同社は表向き、「決算期を見据えた対応」とするが、取りこぼしを最小限に防ぎたいとの思いがにじむ。

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