【ニッポンの力】日本の農業にもグローバル化の流れ 「3本の矢」が成功のカギ (2/5ページ)

2014.1.17 09:26

タイに輸出される「あきづき」を披露する稲葉本治下妻市長(左)と海老沢守男市果樹組合連合会長。輸出に活路を見いだそうとする農家は少なくない=2013年9月、下妻市

タイに輸出される「あきづき」を披露する稲葉本治下妻市長(左)と海老沢守男市果樹組合連合会長。輸出に活路を見いだそうとする農家は少なくない=2013年9月、下妻市【拡大】

  • 日本の農林水産物の輸出額

 しかし、日本産に対する高い評価にも関わらず、農産物の輸出は伸び悩んでいる。原発事故に伴う各国の規制もあるが、根本的な課題として値段の高さが挙げられる。現地の日本産農産物は所得水準の高い日本人駐在員でも手の出せない高値であることが少なくない。急速な経済発展を見せているとはいえ、高級品を購入できる消費者層は限られる。

 日本産農産物の価格の高さの一因が輸送コストだ。要因として1回当たりの輸出量の少なさが挙げられる。コスト削減には地域単位で小口で行われている輸出を都道府県の枠を超えて広域で集約することが有効だ。また、複数温度帯管理などの技術的課題はあるが、複数品目の農産物や加工食品との混載も重要である。

 ただし、水産物、林産物、加工品を含めた農林水産物全体の輸出額は2012年時点で4497億円、目標額でも1兆円にすぎない。これは農林水産業の総生産額約10兆円(うち農業は8兆2463億円)の1割でしかない。縮小する国内を成長する海外で補完することは可能だが、輸出だけでは農業を劇的に改善できない事実を念頭に置く必要がある。

海外進出を狙う農業法人は多く、現地生産・販売モデルは今年、日本農業の新たなトレンドとなる

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