「ものづくりで世界を変える!」とリバネスのコンテストに参加したベンチャー起業家予備群の面々=東京都港区のJT本社【拡大】
一足飛びにこのビジネスコンテストから成功者が続々登場すると期待するのは早計だろう。プレゼンは爆笑に次ぐ爆笑だったが、冷静に考えれば「おもしろすぎる」のも考えものだ。グーグルやフェイスブックがベンチャーだったころ、創業者たちはどんなプレゼンをしていたのか。「原石」がそこいら中にごろごろと転がっているわけでは必ずしもない。
ただ、「ものづくり」の分野にベンチャー精神を注ぎ込むという試みが予想以上の化学変化を生み出す可能性もかいまみえた。
「これまでプロトコルの中で仕事をしてきたから…」。あるウェブ系エンジニアがぽつりと漏らした一言だ。プロトコル、つまり「お作法」とでもいえばいいのか。本来、ベンチャーとはもっとも遠いはずの「プロトコル」が、実はITの世界では必須となっている現状。それが自由な発想や挑戦を阻んでいるという感覚が、みてとれた。
「ものづくり」とベンチャーを接続するというリバネスのやや強引な試みが、そんな風土に風穴を開ける可能性はありそうだ。(産経デジタル事業開発室長 松尾理也)
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