MS&AD社長に内定した柄沢康喜氏(左)、現社長の江頭敏明氏(中)、会長に内定した鈴木久仁氏【拡大】
損害保険大手のMS&ADホールディングスは28日、社長に柄沢康喜(やすよし)取締役(63)が昇格し、新設する会長に鈴木久仁(ひさひと)取締役(63)が就任する人事を発表した。MS&AD傘下の損保2社でそれぞれ社長を務める両氏が、持ち株会社の会長と社長を兼務する経営体制とすることで、4月からのグループ再編を確実に進める狙いだ。
江頭敏明社長(65)は代表権のある取締役に残る。6月下旬に開催する株主総会で正式決定する。
柄沢氏は三井住友海上火災保険で、鈴木氏はあいおいニッセイ同和損害保険で引き続き社長を務め、両社にまたがる事業の集約や拠点の統廃合などの再編作業を取り仕切る。記者会見した柄沢氏は「再編を成功させ、名実ともに国内ナンバーワンの損保グループにする」と述べ、鈴木氏は「グループ内の多様性を生かしながら再編を加速させ、内容も高めたい」と語った。