ただ、甘利明経済再生担当相は11日の閣議後の記者会見で、業績が改善したのに賃上げに踏み切ろうとしない企業に対し「(政府が進める)経済の好循環に非協力的ということで、経済産業省から何らかの対応がある」と苦言を呈した。
鉄鋼大手では、新日鉄住金が14、15年度に月額で平均1000円ずつ賃金改善を行う方針を固めた。労組側は3500円ずつの改善を求めていた。JFEスチールや神戸製鋼所も2年で計2000円とする方向だ。
一律に賃金を引き上げるベアではなく、若手に重点配分するなどの形になる。
コンビニ大手のファミリーマートは11日、正社員に対する2年ぶりのベア実施を決めた。5000円の要求に満額回答し、定期昇給と手当も含めて平均月給を計1万円(約3%)引き上げる。約3000人の組合員のほか、約200人の管理職など非組合員も対象とする。同社は14年2月期の連結決算で過去最高の営業利益などを見込んでおり、社員の士気を高めるとともに景気の好循環につなげたい考えだ。
コンビニ業界では最大手のセブン-イレブン・ジャパンを傘下に持つセブン&アイ・ホールディングスがベア実施の方針を既に固め、ローソンも平均で3000円のベアで労使が合意している。大手3社がベア実施で足並みをそろえるのは、出店競争が激化している中、賃上げで優秀な人材を囲い込む狙いもある。