新たな雇用創出期待
野菜作りには富士通の強みが存分に活用されている。半導体製造と野菜作りは全く無関係のように見える。だが「半導体製造は、装置の状況や操作する人の手順によって結果が違ってくる。エンジニアはさまざまなさじ加減で最適化している。そこはカリウム含有率を調整するレタス作りも一緒だ」(佐藤部長)という。
また、情報通信技術(ICT)で農業経営を効率化させる富士通の食・農クラウド「Akisai」を活用し、栽培データを継続的に解析して生産性の高い栽培の実現を目指す。富士通は14年度の売上高を1億5000万円、16年度に4億円の目標を掲げる。
植物工場をめぐっては、震災後、復興庁や経済産業省などが補助金を出して建設を支援しており、異業種からの参入が相次いでいる。ただ、地域復興や競争力の強化につなげるためには、露地物に比べて高い生産コストや販路の開拓をどうするかが鍵となる。
販売面では、会津若松市がサポートし、地元の名産として全国に売り込む。低カリウムレタスの需要が高まれば、加工や販売などで新たな雇用が創出できるとして、地元の期待は大きい。
富士通は、先端的な技術やノウハウを用いて、コスト削減を進める考えだ。(黄金崎元)