作田会長はまず役員数を減らし、経営の意思決定を迅速化したほか、大規模な組織再編も実施した。今年3月には山形県の鶴岡工場をソニーに売却し、4月1日には半導体の前工程と後工程の工場を2社に集約するなど、生産拠点の再編も進めた。
ただ、柴田英利最高財務責任者(CFO)は「まだスリム化が必要」とさらなる合理化も示唆する。27年度末までに5400人を削減する方針だ。
だが、組合の幹部は「26年3月期の営業利益が大幅に黒字に転じるのにこれ以上の人員削減は許されない」と強く反発する。同社はピーク時で4万8000人の従業員がいたが、直近は2万8500人に減った。度重なるリストラで社員の士気も落ちているという。
だが、ルネサスの再建には国費を投入しているだけに革新機構や現経営陣は、失敗が許されない。JDIのように成功を果たすには、大きな痛みに耐えて必ず再建を果たすという強い覚悟が必要だ。(黄金崎元)