伊藤忠商事が参画するベトナムの縫製工場。5月には生地工場も立ち上げ一貫生産でTPP合意後の対米市場を狙う(伊藤忠商事提供)【拡大】
このため、伊藤忠は、TPP参加国のベトナムで糸から縫製までの一貫生産体制を集約することで米国向けの商機を取り込む。また、ベトナム政府は将来、EU(欧州連合)とのFTA(自由貿易協定)締結を視野に入れているため、伊藤忠はベトナムを欧州向け拠点としても活用することも検討している。
伊藤忠はアジアを中心に全世界で約6500万枚(年産)の紳士向けシャツを生産し世界シェア約10%を持つシャツ大手。中国から東南アジアへの製造拠点シフトに続き2012年には英大手アパレル製造卸、ブラムホープ・グループを買収し、カンボジアなどにも布石を打った。
一方、中韓のアパレル企業もTPP交渉の合意を見越し、ベトナム進出を加速している。中国の染色大手が昨年末にホーチミン近郊のロンアン市に進出したほか、台湾のアパレル大手も相次いでベトナム縫製工場の増設を打ち出しており、競争が激化しそうだ。