ビッグローブを売却したNECの遠藤信博社長(右)と、ニフティ売却を検討する富士通の山本正已社長(左)。メーカー系プロバイダーは大きな転換期を迎えた(コラージュ)【拡大】
JIPへのビッグローブ譲渡により、NECは700億円程度の売却益を得たとされる。一般的にプロバイダーの売却価格は、現在の契約者数に1万円を掛けた額が相場だが、契約者数約300万人のビッグローブは相場の2倍近い破格値がついた。
ニフティに買収を提案したのがJIPだけに、富士通側も高値での売却に期待が高まっているという。
業績悪化で切り売り
「次は自分たちが売却されるのではないか」
26年3月期決算が2年ぶりの最終赤字転落となるソニー。子会社のソネット社員からは、こんな不安の声が漏れる。
ソニーは2月の業績修正とともに、パソコン事業の売却やテレビ事業の分社化など構造改革を発表し、その後も旧本社ビルや保有株式の売却など資産の切り売りを進めた。