東芝は14日、スマートフォン(高機能携帯電話)などに使われる記憶用半導体を製造する四日市工場(三重県四日市市)の設備を増強すると正式発表した。
既存棟の一部を建て替え、2015年度から従来よりもデータ保存容量が大きい3次元半導体の「NAND型フラッシュメモリー」の量産を始める。
東芝は400億円を投じて新棟を建設する。製造設備は提携する米半導体大手のサンディスクと折半する。両社は今回とは別に建設中の新棟と合わせ、今後3~4年で7000億円程度投資する。
東芝は平面基板で線幅を微細化する技術を高めてデータ保存容量の拡大を図ってきた。さらなる大容量化には薄膜の記憶素子を積み重ねる3次元技術を使った量産化が必要と判断し、新棟建設を決めた。
量産開始後、5年以内に記憶容量を現在の約16倍に引き上げる。
「3次元メモリー」の生産は世界シェア首位の韓国サムスン電子が先行、東芝は量産体制を早期に立ち上げ、追撃する。