デモの起点になったとされる「ベトナム・シンガポール工業団地」の工場。デモ隊に放火されたとみられ、周囲には焼け焦げた臭いが立ちこめていた=16日、ベトナム南部・ビンズオン省(三塚聖平撮影)【拡大】
工業団地内の多くの工場は、ベトナム国旗と一緒に日本や米国、韓国など各国の国旗を掲げる。日の丸を掲げた工場の門には「私たちはベトナムが好きです」と書かれていた。工業団地内は警備員の姿ばかりが目立つが、操業を再開している工場もみられた。
ホーチミン日本商工会によると、14日までに会員企業約700社のうち10社で建物のガラスが割られたり、デモ隊が工場内に侵入したりするなどの被害を確認。一方で、ベトナム人従業員が押し寄せるデモ参加者の行く手を遮り「ここは日本企業だ。襲う必要はない」と説明し、追い返したケースもあったという。
「まるで暴走族」
デモの状況も明らかになってきている。複数の現地関係者の証言を総合すると、デモ参加者の多くはバイクに乗り、手には「中国は出ていけ」といった反中スローガンを記した旗のほか、棒やハンマー、鳴り物を持ち、各工業団地を「中国企業か」などと尋ね回った。