インスタントカメラの弱点も克服した。通常の写真プリントに比べ、色あせが進んでしまうことだ。富士フイルムは、インスタントカメラの現像液の成分を工夫し、写真の画質を長持ちさせることに成功した。保管する環境にもよるが、桂洋史・同事業部コンシューマープロダクトグループマネージャーは「おおむね20年くらいなら撮影直後の画質と変らないレベル」と胸を張る。
「コンパクトカメラ感覚、誰でも、どこでも、写したその場で、すぐに見せたい、残したい。そしてあげたい写真が得られる」をコンセプトにしたチェキ。1998年の発売後、出荷台数は順調に伸びたが、2002年度の年間100万台をピークに低迷期に入る。
背景には、00年ごろからカメラ付き携帯電話が浸透してきたことがある。カメラ付き携帯電話は200万画素の機種が登場するなど、デジカメ並みの性能が話題を呼んだ。動画撮影機能も加わり、女子中高生や若い女性の関心はカメラ付き携帯電話に移った。04、05年度のチェキの出荷台数はわずか10万台前後にまで落ち込んだ。