ところが、海外でインスタントカメラが注目され、チェキが再び脚光を浴びた。07年に韓国のテレビドラマでインスタントカメラを使うシーンが放映された。09年には、中国の著名なファッションモデルがブログ(日記風サイト)でチェキを紹介したこともあって、アジアを中心に販売を持ち直す。10年度には87万台、11年度には127万台にまで回復した。
お膝元である日本でもアナログカメラを知らない女子中高生を中心とした「デジタルネイティブ」世代にとって、ファインダーをのぞく楽しさ、銀塩フィルムならではの独特の仕上がりが、新鮮に映ったのだ。
13年度には世界で230万台を販売。その8割はアジアなどの海外で占められる。00年前後は台数全体の9割を日本で売っていたのとは正反対だ。
富士フイルムのかつての社名は「富士写真フイルム」。かつては利益の3分の2をたたき出したフィルム事業だが、デジカメの普及でその需要は急激に縮小。05~06年には、現像所や販売網を一気に縮小させるなどのフィルム事業の大幅な構造改革を断行していた。