6月中旬からはJR東海と協業し、「東海道新幹線50周年記念」のデザイン缶を駅構内や車内限定で発売している。旅行中に味わうビールの特別感を演出するアイデアで、デザイン第1弾は富士山を描いた。
「プレミアムビールは、週末やお盆など特別な日に飲むという方が多い」と馬場さん。「そうした飲用シーンをさらに提案することで、市場を活性化していきたい」と意気込む。
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■高級ビール 味わいにこだわり差別化
≪MARKET≫
「高級ビール」の明確な定義は存在していない。各メーカーとも麦芽を100%使い、手間のかかる醸造方法を用いるなど味わいにこだわったビールとして差別化し、レギュラー商品より1缶当たり数十円高い価格で販売している。
ビールの市場規模に占める高級ビールの割合は、2003年時点で約2%にすぎなかった。だが、「ザ・プレミアム・モルツ」の伸長で08年には10%まで拡大。13年にはアサヒビールがギフト用で参戦し、注目度が一気に高まった。景気回復で「少し高くても良い品を」というムードが高まり、今年は15%に広がるとみられる。
長年にわたり高級ビールの代名詞的存在だったのは、1890年から続くサッポロビールの「エビス」ブランド。2006年から熟成期間や素材を変更した限定品の展開に注力し、今夏も麦芽やホップを増量した「夏のコク」をギフト用に発売した。
アサヒは、贈答用限定だった「スーパードライ ドライプレミアム」を今年2月から一般向けに発売し、波に乗る。当初320万ケースとしていた年間販売計画をすでに2回上方修正しており、新たに投入した瓶製品も含め500万ケースを目指す。
キリンビールも、今年の中元商戦に併せてギフト限定の「一番搾りプレミアム」を発売したほか、コンビニ限定販売の「グランドキリン」を展開している。ただ、「そもそも『一番搾り』がプレミアム製法にこだわった品」と位置付けており、高級ビールの販売合戦からはやや距離を置く。