三井物産は1日、戦略提携するチリ銅公社コデルコやチリ経済開発公社などと共同で銅関連企業育成のためのベンチャーキャピタルファンドに参画すると発表した。米州開発銀行とラテンアメリカ開発銀行も参加し、10月に新ファンドを設立し、優良企業に出資する。
10年間で最大80億円規模に育成し、約20社へ出資する見通し。三井物産はまず5億円を出資し、運営の助言も行う。
チリは世界最大の銅生産を誇るが、新産業育成や中小企業育成が課題だった。抗菌性のある銅の特性を活かした食品容器や治療薬開発など銅の新用途開発や高効率送電ケーブルなど革新技術、鉱山操業効率化に貢献するチリ企業に出資し、関連産業育成に貢献する。
三井物産は2012年にコデルコと戦略提携を締結、大規模銅山開発に加え、協力関係を鉱山開発に必要な水、電気などのインフラ整備にも発展させたい考え。