富士山頂からドコモのVoLTE(下)試行錯誤を繰り返す…通信スピード「ドコモ優位」の理由 (2/3ページ)

2014.8.1 11:30

iPhone/Android全体平均(「RBBTODAY」7月28日掲載から)

iPhone/Android全体平均(「RBBTODAY」7月28日掲載から)【拡大】

  • iPhoneの結果(「RBBTODAY」7月28日掲載から)
  • Androidの結果(「RBBTODAY」7月28日掲載から)

 クワッドバンド(2GHz、1.7GHz、1.5GHz、800MHz)によるエリア化が進む登山道に対し、山頂に取り付けた電波の増幅装置は今年も800MHz用だけだ。これまでの調査で「地形が複雑な山頂のお鉢巡りコースは800MHzの電波が飛びやすい」(波多野さん)という結果が出ているからだ。山小屋にはさらに屋内用のブースター(中継局)を設置するなど、改善点を見つけては実行し、快適な通信環境を実現している。

 登山客が年々増加傾向にある中、今年はVoLTE(ボルテ=ボイス・オーバーLTE)対応端末が登場したことで大容量データの増加が見込まれている。データ通信量は賄えるのだろうか? 「基地局ごとのトラフィック(データ通信量)を毎日見ている。(トラフィックが集中する)日の出の時間帯に環境が悪くなってくるようなら、装置のバージョンアップを検討するなど状況を見つつ対応を模索したい」と真摯に答える。

 登山道のクワッドバンド化についても「今年の結果をまた調査して、すぐにできることがあれば今年の夏中にしたい」と地道な努力は尽きない。

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