豚肉価格が秋以降に再び上昇に転じ、高止まりする見込みが強まっている。足元は夏休みで学校給食の需要が止まり下落しているが、豚流行性下痢(PED)の感染が広がった影響から10~12月の国内出荷量は前年比4~5%減となり、需給が引き締まるのは確実とみられている。大手ハムメーカーに続き外食チェーンなども豚肉製品や豚肉を使った料理の値上げに踏み切っており、年末にかけて家計の負担増につながりそうだ。
東京食肉市場の枝肉卸値は、「極上」と「上」を加重平均した省令価格(1キロ当たり)で6月に前年同月より3割も高い平均666円(省令価格)となり、23年ぶりの高値を記録。7月は587円、8月上旬は573円と下がったが、前年より約1割高い水準となっている。
農林水産省によると、PEDの影響で4~6月に国内養豚場で約27万頭が死んだ。豚は生後半年で出荷されるため、10月以降も品薄が見込まれる。4~6月の豚肉輸入量は約21万1500トンと平成20年以来の高い水準で、今後も国産豚の不足を輸入で補う動きが続く可能性がある。
高止まりする豚肉価格に対し「企業努力で吸収するのはもう限界」と悲鳴を上げるのは、外食大手のリンガーハットの担当者。同社が展開するとんかつチェーン「浜勝」の主要メニューを今月から5%値上げし、「ロースかつ定食・100グラム」は1134円(税別)から56円アップした。