ドラマ序盤では、「外国人」に対する周囲の戸惑いや反発が丁寧に描かれた。放送1週目は政春の母、早苗(泉ピン子さん)が2人の結婚に大反対。語気を荒らげてエリーを拒んだかと思いきや、泣き落としで説得を試みる泉ピン子さんの演技力と存在感が際立っていた。また、広島から大阪に舞台を移した2週目では、「いいなずけ」の政春の帰りを待ちわびていた優子(相武紗季さん)がエリーに嫌がらせ。みそ汁にしょうゆを入れるといった「いびり」場面も挿入された。その後、2人は仲を深めており、外国人という「新奇さ」と、いびりから和解へという「定番」を絶妙に組み合わせたことがエリーのヒロイン力を増幅させているのかもしれない。
岡室教授は「玉山鉄二さんのコメディータッチの演技も新鮮で、エリーの存在感を際立たせている。堤真一さんをはじめ、周囲の人物もコミカルに描かれており、テンポの良さが目立っている」と話している。