先行投資のドワンゴ、動き見えぬKADOKAWA 経営統合のゆくえ (5/5ページ)

2014.11.9 17:10

共同プロジェクト「日本アニメ(-ター)見本市」について語るドワンゴの川上量生会長(右)とカラーの庵野秀明監督

共同プロジェクト「日本アニメ(-ター)見本市」について語るドワンゴの川上量生会長(右)とカラーの庵野秀明監督【拡大】

 まつもと氏によれば、「出版とクロスメディア展開に強みを持つKADOKAWAが欲していたものは、ドワンゴの運営するニコニコ動画のコミュニティの存在」だという。それは「バリューチェーンの各所において介在し、コンテンツを生み、育て、送り出す『揺りかご』のような存在」で、これを取り込むことで「コンテンツとコミュニティが両輪となって支え合い、持続可能な進化を続けること」の理想型が追求できると指摘している。

 ドワンゴとカラーは「日本アニメ(ーター)見本市」で、新作アニメを作り公開するだけでなく、その楽しみ方を伝える番組も立ち上げた。これも、コンテンツとコミュニティの両輪をそろえることで、「袋小路にある」(庵野監督)アニメ業界の活性化を狙ったものといえそう。これと同じような施策が、多彩な作品を持ち、新人の育成も行っているKADOKAWA全体に浸透していった時、どんな世界が生まれるのか。統合の正否を判断するのは、それが見えてからでも遅くはない。

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