ベネッセの再建を創業家から託され、原田氏がトップに就任してから約5カ月。ある男性社員によると「言っていることに筋が通っているし、プレゼンテーションもうまい」と社員の受け止めは良いという。
原田氏は社員とのコミュニケーションを重視しており、テレビで各拠点と結んだ朝礼や社内のイントラネットでメッセージを発信している。流出事件が起きた直後の朝礼では、「クライシス(危機)が訪れました。私はこれから記者会見に行って、記者からの質問を受け止めてこようと思います。皆さんも電話対応などに追われるでしょうが、がんばっていきましょう」と語りかけた。10月31日の決算会見で「黒字化を目指す」と話したことも、イントラネット上で社員に説明した。男性社員は「会社を立て直すために就任したのだから、それくらいのことは言ってもらわないと困る」と、むしろ納得したという。
原田氏はベネッセでの仕事について、「人生の集大成」と位置付ける。マックでの成功体験を生かし、ベネッセを浮揚させて“プロ経営者”として名を残すには、顧客視点に立った現場力の強化が問われている。(山口暢彦)