最近の韓国サムスングループの主な動き【拡大】
またグループにおける在鎔氏の権力基盤を確固たるものにするため、調達した資金を今後、成長が期待される半導体や自動車、バイオ事業などに投入し、収益拡大を狙うのではないかとの観測もある。
ただ、韓国当局は財閥グループ各社の株式持ち合い構造に対して、監視の目を強めているとされる。李一族がグループ主要企業の株式をあまり保有していないにもかかわらず、グループ70社を支配する構造に強い関心を寄せていると伝えられる。
さらに、サムスンの経営環境は厳しい状況にある。サムスン電子の7~9月期連結決算は中国のスマートフォンメーカーの躍進もあり、営業利益が前年同期比60%減に落ち込んだ。この苦境をどう立て直すのか。在鎔氏はリーダーとしての真価を問われる課題に直面している。