日本製のランドセルが外国人観光客の間でブームになっている。関西国際空港(大阪府泉佐野市)の免税店では中国人が買い求める姿が少なくなく、中にはファッション感覚で自分用に“大人買い”する欧米人も。軽くて丈夫という機能性も評価されている。少子化で国内需要の縮小が見込まれるランドセル業界にとっては渡りに船。新たな消費者の登場に、海外での販路拡大を視野に入れる企業も出始めた。(勝田康三)
関空免税店にあふれる中国人
「この赤いランドセルが娘にちょうどいい」
関西国際空港の国際線出発エリアにある免税店「萬(よろず)」で、帰国を前に台湾人夫妻が赤いランドセルを手に取り、女性自ら背負ってレジに並んだ。
妻の張慧騏さん(32)は娘がまだ1歳にもかかわらず、小学生になるまで大事に保管しておくという。張さんは言う。
「メイド・イン・ジャパンはベスト。日本のランドセルは軽くて丈夫、しかも安いので早いけど買った。いい買い物をした」