一方、他社も黙ってはいない。ホンダは22日、クーペをイメージしたデザイン重視の新型軽「N-BOX SLASH(スラッシュ)」を発売。峯川尚専務執行役員は同日の発表会で、「軽にもっと面白く自由なスタイルを提案したい」とアピールした。
ダイハツも11月にハスラー対抗の新型車「ウェイク」を、12月に全面改良した「ムーヴ」を発売してスズキに対抗する。
年末に新型車の発売が相次いだ背景には「年末年始にテレビCMをたくさん流し、正月商戦を勝ち抜きたい」(スズキ関係者)との思惑がある。15年4月から軽自動車税が1.5倍に増税されることもあり、駆け込み需要が見込まれる年度末は軽メーカーにとって勝負時だ。
だが、スズキの攻勢で販売競争が激化した結果、自動車大手幹部は「利益が圧迫され、もうけが出しにくくなってきた」と漏らす。