◆全台対象にテスト
同社は現在、インドと中国に生産拠点を置く。特に大きいのは中国の青島にある工場で、Edgeもここで生産している。Edgeはプレミアム製品という位置付けで、工場内でも特に注意深く生産されている。15人からなる製品組み立てラインでは、そのうち9人が品質管理を担当する。
さらに完成した製品は、全て正常に動いているかどうか、テストを行う。このようなテストは、家電製品の生産工場ではよく行われているものだが、通常は無作為に選んだ数台だけをテストしている。しかし、Edgeでは、調査対象を全台としている。
組み立てラインは最先端の日本の工場に比べると、人の手によるものが多いという印象だったが、外部のメーカーから収められる部品も全て自社で改めてテストしているという。
また、同施設には製品の研究開発施設や試験施設も備える。温度や湿度などの環境や耐久性などさまざまな項目を試験し、新製品の開発や、現行製品のアップデートに役立てている。
日本でもさまざまなタイプの浄水器があるが、Edgeの強みは水道水を使えるという点、そして常温で安全な水を飲めるということだ。ボトルやパックに入った水を使うウオーターサーバーの場合、菌の繁殖などが問題となり、冷水、あるいは温水しか飲むことができなかった。Edgeは今までとは全く違うアプローチで、水を供給するので、常温であっても安全な水を飲めるというのが新しい。
日本でも東日本大震災をきっかけとして、水の安全性への関心は高まっている。新しいアプローチで、新たな選択肢ができるというのは歓迎すべきことだ。おいしい水、安全な水を飲むための技術というのは、今後さらに進化を遂げていきそうだ。(インプレスウオッチ)