NTTドコモは5日、出資先であるインドの携帯電話事業者タタ・テレサービシズ(TTSL)の持ち株会社タタ・サンズに対して、株式売却のオプション行使に関する仲裁申立をロンドン国際仲裁裁判所に行ったと発表した。
ドコモはインドの携帯電話市場の成長をにらみ、2009年3月にタタ・サンズからTTSLの株式26・5%を取得した。
しかし、競争激化や電波割当の遅れなどでTTSLの業績不振が続き、期限までに収益目標が達成できなかったことから全株を売却しての撤退を決めた。
まず昨年7月7日に株主間協定に基づいてタタ・サンズに対してTTSLの全株式を取得額の50%に当たる725億ルピー(約1254億円)で売却できるオプションを行使したが、12月3日までに義務が履行されなかった。話し合いが不調に終わり、3日に仲裁申立を行った。