実際、自分の眼前の光景が音声操作で録画できるとあって、米では盗撮防止を理由に着用を禁止する飲食店などが続出したほか、着用中の自動車運転も交通違反との指摘が。英国でも昨年、開発者向けに1000ポンド(約17万8000円)で発売されたのですが、映画館では英米とも館内での着用を一斉に禁止しました。
さらに、以前の本コラムでご紹介しましたが、昨年10月には、グーグルグラスを毎日長時間使い続けて心身に異常をきたし、遂には「依存症」となった男性まで登場し、物議を醸しました。
そのため、米調査会社フォレスター・リサーチの最近の調査では、米国の成人の50%が、実物を見ていないにも関わらず、プライバシーを侵害する機器だと認識しているとの結果も出ています。実際、米ネットオークションのeBay(イーベイ)では定価の半額で出品されており、多くの消費者は関心を失っています。
というわけで欧米主要メディアの報道は、いまのグーグルグラスは2度と市場に現れることはないとの論調で一致していますが、個人的に一番面白かったのは、17日付の英高級紙インディペンデント(電子版)の記事です。