インタビューに応じるサントリーHDの新浪剛史社長=東京都港区【拡大】
設備投資の対象は国内拠点を中心に据え、生産能力や品質の向上、多品種対応などで既存工場の高度化を図る。新工場の建設は計画していない。原酒不足が指摘されているウイスキー関連では、白州蒸留所(山梨県北杜市)の設備増強に取り組む。
昨年買収した蒸留酒大手の米ビームサントリーに関する設備投資は15年12月期の計画には含まれていないが、国内で導入した最新鋭の設備や技術を来年度以降、海外工場で展開する。
また、今春開設する新たな研究開発拠点「ワールドリサーチセンター」(京都府精華町)に、ビームサントリーも含めたグループ各社の研究部門を集約し、新商品や新技術の横断的な開発体制を構築する考えだ。
20年をめどに売上高を現在の2倍の4兆円に引き上げる計画の具体化をめぐっては「ビームサントリーの収益力拡大を優先する。現時点では大型買収は考えられない」と語った。