カタールの鉄道システム 三菱重工や三菱商事など4000億円で受注へ (1/2ページ)

2015.2.19 06:05

 三菱重工業と三菱商事、近畿車輌など5社の企業連合が、カタールの首都ドーハの都市鉄道「ドーハメトロ」の鉄道システムを約4千億円で受注する見通しになったことが18日、分かった。カタールのタミーム首長が来日し、安倍晋三首相と20日に会談するのに合わせて、国営鉄道会社と正式契約を結ぶ方向だ。

 三菱重工と三菱商事の首脳は2013年8月の安倍首相の中東訪問でカタールに同行し、開業中の無人都市鉄道「ドバイメトロ」(アラブ首長国連邦)の実績を武器に鉄道のインフラ輸出を現地でアピールしていた。こうした官民一体のトップセールスが効果を挙げたとみられ、仏アルストムや独シーメンスなどの競合に競り勝った。

 ドーハメトロは、カタール初の公共都市鉄道で、22年に同国で開催される国際サッカー連盟(FIFA)ワールドカップ(W杯)に向けた中核のインフラ整備事業。経済成長と人口増などによる交通渋滞解消に貢献する。

 計画では18年10月から19年10月にかけて空港や市街地、スタジアムを結ぶ3路線全長86キロを順次整備する。企業連合は車両225両をはじめ、無人鉄道運転システム、信号、変電、自動改札機、車両基地などを納入。最長20年間のシステム全体の保守管理も担う。これとは別に将来の乗客増を見越し、車両のオプション契約210両も結ぶ。

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