米国東部のコネティカット川沿いにたたずむバーモント・ヤンキー原発(バーモント州)。米原子力規制委員会(NRC)から20年間の運転延長許可を得て間もない2013年8月、同原発を運営する米電力大手エンタジーは、14年に同原発の運転を終了し、廃炉にすると突然発表した。
当時米国は「シェール革命」に沸いていた。安全対策などに巨額の費用がかかる原発は、安価な火力発電にコスト面で勝てなかったのだ。関係者は「02年以降、安全対策を含め4億ドル(約480億円)も投資したのに」と唇をかむ。米国では10年から13年にかけて同原発を含む5原発(6基)が廃炉を表明した。
大手電力会社の「発送電分離」を定めた電気事業法改正案の閣議決定で、販売や発電を含めた「エネルギーの自由化」は仕上げの段階に入る。自由な市場競争が進めば、日本がエネルギー基本計画で「重要なベースロード電源」と位置づける原発が埋もれてしまい、将来の安定供給に支障をきたす恐れもある。
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「私どもの要望を受け止めていただいた」