□トヨタ自動車 製品企画本部 チーフエンジニア・田中義和氏
■「ミライ」販売好調の背景 予想超える個人需要、政策も後押し
トヨタ自動車が昨年12月に世界初の市販モデル燃料電池車(FCV)「MIRAI(ミライ)」を発売してから約3カ月。法人、個人客から強い引き合いがあり、今発注しても納車は2018年以降という人気ぶりだ。燃料の水素と空気中の酸素を化学反応させて電気をつくり、モーターで走るFCVは、走行中に水しか出さないため“究極のエコカー”と呼ばれ、フジサンケイグループ主催の第24回「地球環境大賞」のグランプリに輝いた。開発責任者である同社製品企画本部チーフエンジニアの田中義和氏に「ミライ」の未来などについて聞いた。(月刊ビジネスアイENECO編集長 本田賢一)
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--お客さまの反応は?
「展示会などでの反応を見ていますと、評判はかなりいい。これだけの評価をいただいているポイントは2つあり、1つは外見と内装の先進感。もう1つが、実際に乗ったときに静かでよく走るということがあります。ミライは単にクリーンな車ということだけでなく、乗って楽しい車になるよう開発してきました。それをお客さまが感じていただき、開発側としては大変うれしいです」