「IGZO」パネルを量産しているシャープの亀山第2工場(三重県亀山市)。今年度の上半期までは、液晶事業は再成長の牽引役とされていた【拡大】
経営再建中のシャープが主力取引銀行に資本支援を要請するまで追い込まれている。赤字体質のテレビ、太陽電池事業の不振が大きいが、主力の液晶パネル事業が失速し、カバーしきれなくなったことも影響している。きっかけは、中小型液晶パネル大手、ジャパンディスプレイ(JDI)がシャープの上得意の北京小米科技(シャオミ)から受注を獲得するなど巻き返したことだ。シーソーゲームをみるような日本勢の消耗戦は価格競争を加速させ、背後から迫る中国、台湾メーカーに利することになりかねない。(織田淳嗣)
暗転
「スマホ向け小型液晶も思うように受注が取れなくなった」
シャープの高橋興三社長は昨年10月下旬ごろから主力の液晶事業の変調の兆しについて、こう振り返る。
経営危機に陥っていたシャープの反転攻勢のきっかけは平成25年末、シャオミからスマホ向け液晶パネルの大型受注を獲得したことだった。シャオミは中国の新興のスマホメーカーながら成長に次ぐ成長を続ける有望な納入先で、シャープは昨夏までは大半の納入シェアを握っていた。