「IGZO」パネルを量産しているシャープの亀山第2工場(三重県亀山市)。今年度の上半期までは、液晶事業は再成長の牽引役とされていた【拡大】
このため、シャープは液晶事業の27年3月期の業績を下方修正し、営業黒字は550億円から400億円に引き下げた。テレビや太陽電池など赤字事業の穴を埋めることができなくなったどころか、主力の液晶事業の成長を織り込んだ中期経営計画も、主要取引銀行に“必達”を約束した業績目標の達成ができなくなり頓挫してしまった。
日本勢のつぶし合い
そもそもJDIは日立製作所、東芝、ソニーのパネル子会社が母体。韓国勢や台湾勢の攻勢で苦境に陥っていた各社のパネル事業を救うため統合。官民ファンドの産業革新機構が2千億円を投入し、昨年3月に株式を上場させた。皮肉にもその「日の丸連合」が同じ日本のシャープの経営再建の前に立ちはだかった格好だ。
日本勢2社は「高精細の分野では中国や台湾メーカーが当分は追いつけない」(アナリスト)技術があるとされる。しかし、中型クラスでは中国、台湾メーカーが技術で追い上げてきている。日本勢同士が受注合戦という消耗戦を続けているうちに、海外メーカーが技術を向上させても追いつかれ、価格競争に持ち込まれ、消耗する構図はそのまま日本の家電メーカーが薄型テレビで陥ったコモディティ(汎用)化の落とし穴と重なってみえる。