「IGZO」パネルを量産しているシャープの亀山第2工場(三重県亀山市)。今年度の上半期までは、液晶事業は再成長の牽引役とされていた【拡大】
調査会社のディスプレイサーチによると、26年4~9月のシャープとJDIの中小型液晶パネル出荷枚数はそれぞれ1億300万枚で拮抗。そのうちシャープは37%をアップル、27%をシャオミに依存。一方でJDIは32%がアップル、シャオミは2%にとどまっていた。当時、JDIは工場の生産効率が上がらずコスト上昇に苦しみ、上場翌月の4月には業績の下方修正を強いられていた。
ところが昨年10月以降に情勢が変化した。JDIも技術を向上させ、急成長を続けるシャオミに営業攻勢を仕掛けたのだ。「無理して単価を下げて注文を取ることはない」と強調するJDIの武器は、内部にタッチパネルを組み込んだ「インセル型」の液晶パネル。タッチパネルを外付けしなくて良い分だけ薄くでき、コストを安くなるわけだ。
それまでシャオミでは、先に納入していたシャープが大半のシェアを勝ち取っていたが、JDIの営業攻勢で優位は揺らいだ。加えて、間の悪いことにシャープに部品を供給していた台湾メーカーが経営破綻、部品の調達不足も逆風となった。