--ヤマハにとって浜松の魅力は
「浜松は創業の地であることはもちろん、浜松だからこそできることが数多くある。当社ぐらいの規模の企業は、東京では“one of them”の存在かもしれないが、ここにいることで、それなりの規模感で事業を進めることができ、優秀な人材も集まっている。楽器といえばものづくりだが、浜松にはものづくりにたけた人が数多くいて、彼らの力を得たことで当社はここまで発展できた」
--東京で難しいことは何か
「『私たちは、音・音楽を原点に培った技術と感性で、新たな感動と豊かな文化を世界の人々とともに創りつづけます』という企業理念を掲げている。その実現のためには、直近のことに限らず、ある大きな流れの中で物事を見たり考えたりする必要がある。その意味で、それが東京の良さの一つでもあるのだが、東京は案外テンポが速いような気がする」
「東京は日本の中心で、国内市場がよく見えるのかもしれないが、われわれは地方にいたことで、より海外に目を向けることができたと思う。1958年に初めてメキシコに海外法人ヤマハ・デ・メヒコを設立した」