【浜松物語】オルガンからピアノ、半導体まで自社製造 「素人ゆえの新発想」…中田卓也ヤマハ社長(中) (1/3ページ)

2015.4.14 05:00

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 □【浜松物語 「やらまいか」精神を訪ねて】(7)素人ゆえの新発想を生かす ~中田卓也ヤマハ社長(中)

 --1887年に日本で初めてオルガンの製作を手がけ、1900年にピアノの製造を開始し、2017年に創業130周年を迎える

 「創業者の山葉寅楠(とらくす)の父は、紀州(現在の和歌山県)藩士で天文係を務めていた。寅楠は長崎で技術を学び、医療機器の修理を手がけるようになり、浜松の病院も訪れている。そこで技術を見込まれ、浜松尋常小学校からオルガンの修理を依頼された。その修理に成功したことがきっかけで、寅楠はオルガンの製作を決意し、1889年に当社の前身である山葉風琴製造所を設立した」

 --当時は日本の音楽教育の草創期。小学校で唱歌教育が必須になったため、同校は高価なオルガンをいち早く輸入した

 「大枚をはたいて購入したオルガンの修理を、どこの馬の骨ともわからない人物にやらせてみようとか、(見たこともないオルガンという楽器の修理を)やってみようというところに、『進取の精神』が現れている。寅楠は『オルガンの値段が高くて皆が困っているのなら、それを作って普及させれば、日本の音楽のレベルを向上させることができる』という大きな志を抱いたのだと思う」

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