パナソニックが太陽電池の生産能力を強化する滋賀工場=大津市【拡大】
パナソニックは18日、太陽電池の国内2工場に95億円を投資し、全体の生産能力を約2割拡張すると発表した。パナソニックは住宅用太陽電池で経営再建中のシャープとトップシェアを争っている。太陽電池事業は買い取り価格の下落などで各社とも採算が悪化しているが、パナソニックはあえて投資を拡大することで新規投資が難しいシャープを突き放す考えだ。
パナソニックは国内外の4工場で太陽電池を生産。拡張するのは島根(島根県雲南市)と滋賀(大津市)の2工場で、一般的な戸建て住宅3万軒分に当たる年間15万キロワットを増産する。
パナソニックの太陽電池は平成21年に子会社化した三洋電機の技術を引き継いでいる。発電効率を高め、設置面積が限られる住宅用に特化する戦略が奏功。住宅用のシェアは25年度が20%程度でシャープとほぼ並んでいたが、26年度は20%台後半まで高めてトップとなった。