東芝の第三者委員会は、不適切会計問題で本格的な調査に乗り出した。現時点で判明していることは少ないが、過去にも東芝と同じ会計基準で問題が起きたケースがある。これまでの案件をみると、悪質さや経営陣の関与の有無により、影響の大きさは異なる。早期に原因を究明し、市場の信頼を回復できるかが問われている。
東芝と共通点が指摘されているのが、重機大手のIHIで2007年に発覚した問題だ。エネルギー・プラント事業での不適切会計の背景に、工期の長い工事で進捗(しんちょく)度合いによって収益や費用を各期に計上する会計処理の仕組み「工事進行基準」があった。
同社では、当初見込んでいたコストダウンがうまくいかなかったにもかかわらず、費用の増加を適切に計上していなかった。東芝も、この基準を用いた9件の工事に関して、「原価総額が過少に見積もられていた」(田中久雄社長)ことが判明している。