ソニーが開発中の「仮想現実」を試してみた 大げさではないリアリティ、広がる様々な世界 (2/4ページ)

2015.6.1 11:56

仮想現実技術を使ったデモソフト「MagicController」の画面。仮想現実の中のコントローラーには、実際には起こり得ないことが起きる

仮想現実技術を使ったデモソフト「MagicController」の画面。仮想現実の中のコントローラーには、実際には起こり得ないことが起きる【拡大】

  • 仮想現実が体験できるバーチャルリアリティシステム「プロジェクトモーフィアス」のヘッドセットをかぶる記者
  • 専用ヘッドセット。青白く光るのは飾りではなく、カメラでこの光をとらえ、利用者の頭部の動きを読み取るから
  • 仮想現実技術を使ったデモソフト「BedroomRobot」の画面。小さなロボットたちが暮らす「街」を眺める。近づいたり、違う角度から見ると現実と同じ見え方がする
  • バーチャルリアリティシステムのデモソフト「TheLondonHeist」の画面。大男から一対一で尋問を受けるというスリリングな体験ができる

 当然のことながら、仮想現実の中のコントローラーには、どんなことでも起こり得る。例えば、コントローラーの上部のふた(実際にはない)が開いて小さなロボットが飛び出してきた。また、同じく実際にはない画面がスライドして現れた。

 本当はロボットが飛び出していなくてもそう感じる、ということは、技術が発達していけば、人間は実際に体験したことと仮想現実の中で感じたことの区別がつかなくなるかもしれない。今回の体験で、そうしたSFの世界で描かれたような仮想現実の“入り口”まで、実際の技術が到達していると感じるのだった。

 ■立体感を超えた感覚

 その後、仮想現実の中の世界は変わり、ロボットたちが暮らす街が広がった。プールサイドでくつろいだり、テレビを見たりしている。実物ではないので、当然さわれない。それでも何度かさわろうとしてしまうほど、「そこにあるもの」に感じる。それは3D映画のように立体感があるというだけではなく、近づいたり、違う角度から見ると、実在のものと同じ「見え方」がするからだ。1秒間に120回画像を表示できる性能が、この臨場感を支えているようだ。背後を見ようとして振り返っても、そこにはちゃんと仮想現実の世界が続いている。

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