この“殺人歩哨ロボット”は、歩哨(陣地の要所に立ち、警戒・監視の任務にあたること)の名のごとく、既に韓国と北朝鮮との間にある非武装地帯に韓国軍の兵士と並んで配備されているのですが、5・56ミリの機関銃と40ミリのグレネードランチャー(擲弾発射器=てきだんはっしゃき)を備えており、国境を越えようとする北朝鮮の兵士の体温や動きを赤外線センサーなどで自動的に感知し、2マイル(約3・2キロメートル)先の“標的”を確実に殺害することができるのです。1台あたりのコストは20万ドル(約2500万円)といいますが、韓国側は配置台数などは明らかにしていません。
いまのところ、銃撃には人間のオペレーターの許可が必要ですが、前述のNBCニュースは「人間の助けを借りることなく銃撃することが可能である」と報じ、将来の「ターミネーター」化への危険性を示唆。さらに、こうした“殺人ロボット”の開発に反対する「ロボット兵器監視のための国際委員会」の共同創設者で、この会議に出席したピーター・アサロ氏は同じNBCニュースに「こうした自律型の“殺人ロボット”を国境に配備した韓国には多くの悪評が立っている」との非難の声を寄せました。