ちなみにCCWは今年の4月にも同種の会議を開催しましたが、その際も韓国のSGR-1がやり玉にあがりました。この会議では95年、相手を失明させる「盲目化レーザー兵器」の使用禁止を決めましたが、それに続き、こうした自律的に動作する“殺人ロボット”に関しても使用を制限、もしくは禁止する国際条約の必要性が高まっていますが、現在のところ、“殺人ロボット”の開発に強く反対している先進国はドイツと日本くらいで、“殺人ロボット”の開発をリードする米、英、イスラエルの3カ国は“国際法の遵守プロセスを徹底しており、そうした条約は必要ない”との立場です。
日本では安保関連法案に絡む自衛隊の海外派兵問題などが論議の的になっていますが、世界では既に、人間の兵隊がどうのこうのではなく、将来、確実に登場する自分で考えるロボットの兵隊の取り扱いが焦点になりつつあるのです。韓国が配備したSGR-1といったロボット兵器がAIを搭載すればどうなるか?。われわれは本当に恐ろしい時代を生きているのです…。(岡田敏一)