商品やシェアで世界一、日本一を誇る中小企業を集めた合同就職説明会。今年は売り手市場で、中小企業の採用は苦戦している=3月、大阪市【拡大】
心情が変わったのは、正社員として楽しそうに働く友人の姿を目の当たりにしてから。中小を選んだのは「仕事が分業されていないので、いろいろな経験ができると思った」からだ。高校時代はサッカーに熱中し東京都の選抜組に抜擢(ばってき)されたほどの実力者だったので、もともとリーダーシップなど企業が求める素養を備えていた。研修を経て自信がよみがえり、面接もクリアし、IT系人材ビジネス企業に入社が決まった。
「心構え」を評価
集団面接会は2日間にわたり中小と卒業生が総当たり形式で面接。互いに「◎」「◯」「×」で評価し、「◎」「◯」同士は個別面接に移る。就職が成立すると採用企業から費用が入る仕組みだ。この日参加した企業は情報処理サービスや建築資材販売、倉庫業、翻訳・通訳サービスなど11社だった。
千葉県に本社を置く賃貸管理会社の中で最大規模のアービック(市川市)は常連組。グループ全体の社員150人のうち約20人がジェイック経由だ。成績も優秀で、5月の営業成績上位5人のうち3人が営業カレッジの卒業生だった。